高血圧の初期症状と原因【めまい、頭痛、吐き気、動悸】

まず、高血圧というのは、初期症状がほとんどないと考えたほうがいいです。

ここでは、一般的によく言われる高血圧の初期症状についてお伝えしようと思いますが、実際のところ……もし、高血圧によって何らかの自覚症状が出ているとしたら、それはすでに初期ではなく相当進んでしまっていると考えたほうが良さそうです。

症状が出た時にはすでにヤバい

むしろ、高血圧がかなり進行して、悪化してきた時にやっと症状が出てくるのです。

そして、これらの症状は高血圧のせいというよりも、もはや高血圧の結果として起こる合併症による症状であると思っておいたほうが良いでしょう。

時には、はっきりした症状が感じられる段階ではすでに、一刻を争うようなきわめて危険な状態になっている場合もないとは言えません。

高血圧の症状1: めまい

めまいは高血圧の症状としてよく挙げられますが、実際には脳部位の動脈硬化によって起こるごく短時間の脳梗塞や脳血栓の結果出てくる

「一過性脳虚血発作」

であって、正確には初期症状などというような軽いものとは言えません。

「最近よくめまいがするから、高血圧なのかな~」

なんて、悠長なものではありません。

これが本当に脳梗塞などの症状だった場合、数時間以内に適切な処置を受けられなければ15~20%の確率で命を落とします。

仮に一命を取り留めたとしても、半数以上の人は後遺症が残ります。その多くはいわゆる「寝たきり」のような、かなり重度の後遺症となるのです。

とはいえ、一方では軽いめまいというのは日常的にだれにでも起こる、ごくありふれた症状でもあります。

脳梗塞などによるめまいの場合、これは脳のどこかの血流が止まっているということですから、その多くは同時に一時的な言語障害や一部の麻痺などを伴います。

たとえば

「顔の表情が意思に反して歪んでいる」

「体の片側だけ感覚がない」

「言いたい言葉が出てこない」

といったものです。

これらの症状が同時にある時、それが仮にごく短時間で、本人が

「だいじょうぶだから」

などと言ったとしても、実はきわめて緊急を要する場合であることが疑われますので、家族や友人が目の前でそのような状態になったときには、有無を言わせずすぐに119番、が正しい判断である場合が多いでしょう。

高血圧の症状2: 頭痛

頭痛も、高血圧によく見られる症状として挙げられることが多いです。

実際に高血圧と診断された人に聞いて見ると、

「そう言えば最近よく頭痛に悩まされている」

「今までに経験したことのない激しい頭痛があった」

と言う人が割と多くいます。

ひとつには、中高年以上の場合特に、突発的に血圧が上昇した場合に、脳に送り込まれる血流が一気に増えることでコントロールが追い付かずに血液の成分の一部が血管外に漏出することがあります。

その結果、強い痛みが発しします。

……が、これももはや初期症状ではなく、高血圧性脳症というきわめて危険な状態です。

同じく、高血圧の合併症である脳卒中による頭痛。

特に、くも膜下出血では突然強く殴られたような激しい頭痛が多く見られます。

……これも初期などではありません。

高血圧が原因となっている頭痛の多くは、このような重篤な疾患の結果か、それに至る前段階での異常です。

運よく大事に至らなかった人も、診療や検査を受け、先に降圧剤の服用などの処置を受けることができたために、致命的な疾患に至らなくて済んだのだと考えたほうが良いでしょう。

高血圧の症状3: 吐き気

食あたりなどの場合の吐き気と違って、高血圧に関わる吐き気は脳にある嘔吐中枢神経への刺激によって起こっています。

頭痛と同時に現れることも多く、先述の

「高血圧性脳症」

「脳卒中」

の症状と言えます。

あるいは、心筋梗塞の場合にもしばしば吐き気を訴えることがあります。

これは脳から伸びている迷走神経が刺激された場合に起こる症状です。

……いずれにしろ、これらは高血圧の初期症状と言うより合併症によって起こる緊急性の高い症状です。

高血圧の症状4: 動悸・不整脈

動悸とは、心臓がどきどき動いているのが強く意識される状態で、多くは同時に不整脈が発生しています。

もちろん、激しい運動をしたときや、強い緊張状態にあったときなどにも動悸は起こります。

しかし、特に何の理由もないのに、急に自分の心臓の動きが意識されたり、勝手に心拍数が上がっていつもより心臓が強く鼓動しているのが感じられるといった場合には、狭心症や心不全といった心臓の病気、異常が疑われますので、診断を受けたほうが良いでしょう。

そして、たいていはその結果として高血圧と診断されることになります。

高血圧を長期間放置して悪化ししていく過程で、心臓はすでにかなりの負担を強いられています。ですから、これも心臓にとっては初期症状というより、

「もうだめだ―」

と悲鳴を上げている状態と考えるべきでしょう。

高血圧の症状?肩こり、眠気、耳鳴りなど

他にも高血圧の初期症状として挙げられる症状はけっこう多くあります。

たとえば、肩こり、日中の強い眠気、耳鳴り、あるいは貧血が起こる、鼻血が出やすい、息切れしやすい、手足がむくみやすい。イライラしやすいなどがあります。

しかし、これらの様々な症状が、本当に高血圧から起こる症状かどうかは、実はまだはっきり分かっていないところも多いのです。

むしろ、たとえば肩こりというのは、高血圧のせいで肩こりになるというよりは、肩こりがある人は高血圧になりやすいと言ったほうが正確かもしれません。

また、耳鳴りはむしろ高血圧治療のために降圧剤を使っているときに起こることがあります。

高血圧だからイライラしやすいのか、いつもイライラしているから高血圧になったのかは、実は定かではありません。

ですから、頭痛や不整脈といった危険度の高いものも含めて、それは高血圧の症状なのか? それとも高血圧の原因なのか?

はっきりしないけれど、なんか関係がありそう……。

というのが正直なところではないかと考えられます。

唯一、初期症状と言えるとしたら

高血圧というのは、初期症状がほとんどないと考えたほうがいいと最初にお伝えしました。

そして、高血圧は相当進まないと症状がほとんど自覚できないわけですが、何らかの予兆となる症状が出ても本人が血圧に対して関心がなければ多くの場合

「疲れているからだろう」

「久しぶりに運動したからだ」

「最近、飲み会が多いからな」

「たまたまだろう」

……というふうに解釈してそのままにしてしまいがちです。

しかし、発想を変えなければなりません。

いわば、もはや初期でもなんでもないのに、まだ初期だと思っていることが最も危険なわけです。

ここで、最も確実性の高い、

「高血圧の症状」

を1つだけお伝えしましょう。

実は、

高血圧の初期症状は、

「血圧が高いこと」

です。

血圧が高いという事実が、そのまま高血圧の初期症状だと考えるべきなのです。