本当に栄養のある有機野菜を取り寄せできないものだろうか?

高血圧にしろ糖尿病にしろ、食事と言ってまずだれでも思い付くのは野菜不足ということでしょう。
私も例にもれず、ふだん野菜などまったく摂っておりませんでした。

でも待てよと……。
最近よく、スーパーの野菜は見栄えは良いけど栄養がないとか、
農薬が大量に使われているとか、
日本で出回っている野菜にはそもそもぜんぜん栄養がないとか、
このような噂を耳にします。

健康に気を使って、健康になろうといっしょうけんめい野菜を食べた結果、効果どころか逆に体に悪いなんてことにならないだろうか?
と、心配になってきました。

農薬は使うのがむしろ当たり前?

私はもともと田舎育ちで、父方の実家は農家でした。それも山奥の専業農家です。昔は。
確かに、本当に天然の「こやし」も使ってたし、堆肥を作ってました。鶏飼ってたし。田んぼもやってたので、秋には刈った稲を木で組んだ稲木に天日干ししてました。それも何段にも高く組み上げた稲木です。今ではほとんど見られない風景ですが、一人が上に登って、もう一人が下から束ねた稲を投げるんです。
……と言っても、実際には農薬も使ってましたよ。

今はもちろんですが、昔から田舎でも山の中でもふつうに農薬使ってました。
だって、農薬をまったく使わなければ、むしろ天然の土壌と田舎の環境だと、害虫被害がえげつないでしょうからね。なので、単純に田舎で作っているから特に体に良いというようなイメージを私は持っていません。

特に農薬を使うことに著しい嫌悪感を持っているわけではありません。

化学肥料は確かに少なかった

とはいえ、もともとの土壌や水まで考えれば、やはり田舎の山奥のほうが多少は良いでしょうね。

そして堆肥から自家で作って代々ちゃんと農業やってる農家だったら、確かに良い作物を作ってくれるという気がします。
そして、やはりそれは健康にも良いだろうという、感覚はありますよね?

しかし、自然に近いものって現代ではむしろ贅沢品になってしまいました。
特に、化学肥料を使わないで作物を育てるにはもともとの土が必要ですし、やはり経験も必要だろうと想像します。

そして手間ひま、労力ですよね?
でも、そうは言っても健康志向、それに食の安全といった問題もあって、それぞれにこだわった野菜や果物が出回っています。
私がいつも立ち寄るスーパーでも店頭に「産地直送」と書いてあることがあるし、また、インターネットでも通販でも頼める環境になりました。

安全で、栄養のある野菜はどこにある?

そうだ、少し割高でもいいから、本当にちゃんと栄養のある、健康に良い野菜を探してみよう。できれば取り寄せできないかなと……。
もちろん、これは私の一存では不可能なのですが。妻という大きな壁が立ちはだかっているので(笑)

ともかくもネットで見てたんですけど……今は思った以上にたくさんあるんですね。野菜の取り寄せってこんなに普及してるんだなあって、それ自体に驚きました。

ネットに掲載されている野菜の写真はどれも見るからに健康に良さそうで、おいしそうで、大自然の風景や農家の人々の朴訥そうな笑顔も掲載されていて心を和ませてくれます。
見てるだけで健康になりそうです。

でも、たくさんあり過ぎて、どれが本当に良いのか?
いや、みんな良いのでしょうけれども……どうやって選べばよいのか分からなってしまう自分がいます。

そもそも、野菜なら野菜の規格とか、表示とか、何か決まった定義のようなものが存在しているのだろうか?
あるいは、みんなが勝手に良さそうなイメージの謳い文句を掲げているだけなんじゃないだろうか?

有機野菜とはどういう意味?

ふだんはぜんぜん考えていませんでしたが、あらためて気になりだすと意外に何も知らないなと感じます。
たとえば、八百屋さんなんかで
「産地直送」
って段ボールのきれっぱしみたいなのにマジックで書いてあるとします。

でも、よく考えたらすべての野菜はどこかの産地から運ばれてきたものだから、産地直送なんじゃないの?

と思って定義を調べたら、
「生産者と消費者が直接に取引を行うこと」
のようです。サンチョクと略されていることもあり、ネットだと
「産地直結」
と書いてある場合もあります。

ああ、卸業者とかを介さないで直に買い付けてるから「直送」「直結」なのかなあ……と思ったけれど、でも、それってじゃあ本当に個々の農家に行って直接買い付けしたってこと? あるいは、直接契約してるということなのでしょうか……と店員さんに聞く勇気もないんですよね、私。
いや、っていうか、スーパーなり八百屋さんでも中間に入ってたら定義と違うじゃん。
「生産者と消費者が直接に取引を行うこと」
なんじゃないの?
どういう流通経路だと産地直送と言えるんだろう……。

すると、ネット上には、

「農家直送」
と書いてあるサイトもありました。その説明を読むと、それはやはり実際に作っている農家の人たちが直接私たちに届けてくれるようですね。
【食べチョク:https://www.tabechoku.com/】
【マイファーマー:http://my-farmer.jp/pages/otoku/】
うん、これは本当に産地直送ですね。確かに。

そもそも、産地直送でも農家直送でもどちらにしても、そのメリットは、もちろん流通コストが減るので安いとかもありますが、それより、特に野菜や果実などの農産物の場合

届くまでのタイムロスが少ない(新鮮)
生産者が特定される、顔が見える(安心、安全)
それぞれにこだわった作り方がある(品質)

といった点ではないでしょうか?

この点で言うと、産地直送と書いてあったとしても、そのメリットが十分受けられなければ実質的な意味が薄くなります。

有機栽培って、何?

で、農家直送ということになると、
「有機野菜」「有機栽培」
と訴求している商品があります。
この言葉もよく聞きますが……実際どういう意味か分かりません。

私は有機栽培というのは、昔のようにいわゆる「こやし」つまり人間や家畜のフンとか、藁とかを肥料として使うというふうに勝手にイメージしていたのです。最初にも書きましたが、私のイメージでは化学肥料でないということが「有機」ということで……。
極端に言うと、有機肥料で作物を育てるにはむしろ害虫や疫病のリスクが高いから農薬いっぱい使わないといけないんじゃないの?

でも、そうではないようですね。
有機という言葉を使える基準はきちんと定められていました。つまり
「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」(JAS法)
に定められた基準を満たしていなければ有機と表示することはできません。

その基準は

農薬や化学肥料は原則として使用しないこと
基準外の農薬や化学肥料を使用していない土地で栽培されたこと

というようになっています。なので必ずしも、まったく農薬や化学肥料を使っていないとは言えません。
しかし、逆に言うと、私のイメージしていたように、化学肥料は使わないけど農薬はガンガン使う、というのとも違います。

いわば、それなりに健康に良さそうな作り方……と言えるものだと思います。
研究によると、

有機物の分解の結果、ビタミンCが多くなる
過剰な肥料の投与による硝酸態窒素の残留が少ない
農薬のない土壌では、作物が自衛のために抗酸化物質を多く含む

ということが分かっています。

もちろん、産地直送だからといって、すべて有機栽培とか、そういう訳ではありません。

この基準を満たして認定を取っている生産者の商品は

のような認定マークが入っています。
逆に、認定を受けていないものには「有機」「オーガニック」などの表示は禁止されています。

無農薬野菜とは?

さらに、
「無農薬野菜」
というのもありますよね?
まあ、農薬使わないで作ったんだろうなと(当たり前ですね)……だからそれは安全だろう、健康にも良いだろうと、当然考えますが、でも実際のところ、私の想像ですが。

天然の土壌、つまりふつうに屋外の畑でまったく農薬を使わずに野菜を作るというのは、かなり難しいことなのではないだろうか、と感じます。

だって虫くるし。
病気にもかかりやすいし。
メンテナンス大変だし。
むしろ、どうやって完全無農薬で農業やるんだろう……。
と考えていたのですが、

実は、害虫はその作物を目当てに寄ってくるというよりも、その場所にまかれている肥料のせいだそうです。

特に、多くの化学肥料は土壌を肥やすためではなく、作物の成長を促進するために使われます。

極端に言えば、害虫のエサをまいているのと同じようなことです。

そして、そのため結果的により多くの農薬も必要になります。

無農薬野菜は、むしろ肥料の使用を適切な程度に抑えるといった点が重要になります。

ですから、化学肥料をまったく使わないわけでもありません。

ただ、この場合には土壌そのものを作り上げることに主眼が置かれた使い方になります。

もちろん、まったく手間がかからないはずはありませんが、

よくイメージされるように、たとえば、毎日何回も畑を見回って一つひとつの作物をチェックしたり、毎週土をほじくって害虫を見つけて退治しているとか……

必ずしもそんな無理なことをしているわけではないようです。

確かに、そんなことしてたら売るほど野菜を作ることなどできないでしょうね。

それに、そんなに手間がかかってたら野菜がものすごい値段になってしまいます。

いずれにしろ、無農薬野菜というのは作り方の基本的な方針から考えて、同時に化学肥料の量も抑えられており、また、農薬を使用しないからと言って必ずしも虫食いだらけになったりするというわけでもなく、むしろごく自然な形に近い作り方を目指したものと考えられます。

スーパーや小売店が必ずしも悪いものを扱っているとも言えませんが、この辺りの栽培過程や作る人の方針などといった、知りたいところが今ひとつ見えないというところがもどかしいですね。

妻とも相談して、良さそうな野菜を取り寄せて、試してみたいと思います。